第一部【赤髪と優等生】

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亮と哲平が仲良くなったキッカケは簡単であった。 中学最初一学期…単に席が近かっただけである。 どちらも積極的に話しかけるタイプではなかったが、仲良くなるキッカケなどいくらでもあった。 例えば体育のパートナーになったり、音読を隣の席同士でする…など。 日々の学校生活の中で二人は仲良く…いや、仲良くならずおれなかった。 下らない話をし…バカ騒ぎをするくらいの協調性は二人共持っていたし、その事を特に毛嫌いしていた訳でもない。 楽しい学校生活…安定した学校生活を送りたいのであれば、多少自分に合わない事でも合わせる事くらいできた。 しかしそれは学校生活という表面上の付き合いであり、心を開いている訳ではない。 その時、二人の関係はただ単にクラスメート。 二人が親友と呼べる状態になったのは、ある事が起こってからである。
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