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「何すか~?ってか先輩?」
亮が軽い口調で話すと…四人いた男の内、一人の男が口を開く。
「お前調子に乗ってんの?明日までにその髪直してこいや。」
不良とまではいかないだろうが、四人は少なくとも“人数”と“年齢”という武器を使って亮に命令をした。
「どうしてっすか~?先輩方に何か迷惑でもかけました?」
「ナメてんのかこらぁ!」
間違いなく不利な状況になっているにも関わらず、全くうろたえない亮にイライラしたのか…別の男が叫んだ。
「ナメてる?…うん、先輩ら四人くらいに囲まれても怖くないっていうのがナメてる事なら…ナメてるかな♪」
わざわざ亮は最後に♪マークまで付けて喋った。
そうなると既に言葉は皆無。
思春期の男とは仕方がないモノで、ちっぽけな自分の居場所を意固地にして守ろうとする。
最初に亮に叫んだ男が、つかみかかり…右腕を振りかぶった。
男が腕を振りかぶったとほぼ同時刻…、哲平が道のカドを曲がり、亮達が揉めている現場を見かけた。
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