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仁『…本当にさ、すべてが夢だったら良かったのにな』
俺の言葉にはっとした表情でかずやが顔を上げた。
仁『もちろんかずやが記憶を無くした部分のみでだけどな』
でもこれは紛れもない事実なんだよ。
仁『かずやにとっては辛い事なんだって分かってる…けど俺は…正直嬉しいんだよ。今』
か『嬉しい?』
仁『うん。だってかずやと友達になれたんだから』
波打ち際に打ち上げられたように倒れていたかずやを見つけて、すぐに打ち解けてくれて。
和也と同じようにふわっとした笑顔を見せてくれて…
仁『言い方悪かったらごめんな。俺はかずやが倒れてるのを見つけたのが俺で良かったと思ってるんだ。そのおかげで知り合えたから。きついかも知れないけど、今かずやに起きてる事はすべてが本当の事なんだ。夢でも魔法にかかった訳でもない』
現実を受けとめて…怖がらないで…
仁『もう一度言う。俺等をかずやが友達だと思ってくれてるなら…仁、智久って呼んで』
かずや…お願い。
智『…俺もかずやに智久って呼んでほしいな』
あとはかずや次第だよな💧
もう一度…あの顔、あの口から出る「仁」が聞きたい
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