816人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく待合室で待っていると、看護士が呼びにきた
看『こちらにじんさんはいらっしゃいますか?』
仁『…はい。あの…名前がじんですか?名字?』
看『すみません。救急で来られた患者さんの検査が終わりまして、医師の説明を一緒に聞いてほしいと…。じんを呼んでとしか言われないので…』
仁『じゃあ俺です。今行きます』
とにかく結果を聞かないと何も先に進める事は出来ないからな
仁『とにかく話聞こうか?行くぞ、智久』
智『俺はここで待ってる』
仁『は?何で?』
智『かずやにとって聞かれたくない事を話されるかも知れないだろ?お前が聞いて話せると思ったら後で教えてくれよ』
俺は本当に何も分かってないのかも知れない。
今、かずやが頼れる相手は俺しかいないんだ。俺が守ってやらないといけないんだ
仁『分かった。じゃあ行ってくる』
看護士に連れられてカンファレンスルームに入ると、不安に押し潰されそうな表情のかずやが一人で座っていた。
仁『検査終わったんだな。お疲れさん』
笑顔で、つとめて明るく声を掛けた。
か『……じん』
隣に腰掛けると、少しだけ安堵の表情に変わり、服の裾を握ってきた
最初のコメントを投稿しよう!