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先『…それとですね、かずやさんの記憶に関する事なんですが』
さっき見せてくれた笑顔は一瞬でなくなり、かなり渋い表情で話を続けられた。
仁『かずやの記憶喪失について何かあるんですか?』
かずやがいる時には分からないと言っていたのに、俺に話すという事は…よくない話なんだろうな
先『先程申し上げたとおり、原因ははっきりしてません。脳にこれといった損傷等も見受けられませんし…ですが…』
背筋に冷たいものが伝わるのが分かる。はっきりいってこの先を聞くのは相当怖い
それでも、かずやの為…和也を守れなかった分もかずやを守るって決めたんだから逃げる訳にはいかない。
覚悟を決めて問い掛けた。
仁『…続けて下さい。どんな内容でもしっかり受け止める覚悟は出来てます』
先『分かりました。かずやさんの記憶はかなり強いショックを受けたため、失われたと考えるのが一番だと思われます』
強いショック?
先『今後の治療で精神科の先生とも相談して、過去に遡り記憶を取り戻していくのが一番いいかと思われますが、そのときに…今のかずやさんの状態でそれに耐えられるかどうか』
それは精神が崩壊するかもって事?
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