昼間

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私、先程の章でも申し上げましたが、病気療養中のため、昼間はほとんど自室に篭って寝たきりのような状態です。 母はやはり娘を心配してくれるのでしょう。 色々、私を癒そうと工夫をしては次から次へと実践してくれます。 例えば、アロマキャンドル。 アロマは心を落ち着かせる作用があるからいいですよね。 それを、持ってきてくれました。 既に火をつけた状態で。 ……お母さん、それ危ないから。 そしてなにやらキョロキョロしています。 「どうしたの?」 と聞くと、 「猫が燃えたら大変だから、どこに置こうか迷っててね……」 お母さん、動物は基本的に火には近づかないと思います。 でも、せっかくの厚意です。 「じゃあ、棚の高い所に置いてみたら?そこなら猫も昇らないし」 「そうだね」 と言って、母はいそいそとアロマキャンドルを棚の上にのせて部屋から出て行きました。 そして夕方。 また、母登場。 「ねえ、アロマキャンドルどうやって消したらいいんだろう?」 そうです。あまりに高い棚にのせてしまったので、母の身長では手が届かないのですね。 私は母より背が高いので、余裕で届くのですが、敢えて面白いので、 「ふ~って、息を吹き掛けてみたら?」 と提案してみました。 もちろん、冗談です。 手が届かないのに、息が届くとは思えません。 しかし、妹を上回る天然お母さんは、息を一生懸命吹き掛け始めました。 そして、諦めて去っていきました。 あまりの面白さに、発作が起きるかと思いました。
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