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カズが来ないのは凛にはもう分かっており、そのままアルクと小一時間話していた
アルクという人間
それは
(鏡に映った私みたい)
「凛、人は来ないの?」
そういえば、と付け加えたアルクは聞く
凛も、ああと頷き
「終わったみたいだね」
その言葉をアルクは即座に理解した
【無駄なお喋りもそろそろウザイ】
「だったら、行こうか」
どこへ?
そんなこと聞かなくても凛は分かっていた
伊達に遊んでいないのだから
【今夜も冷めた瞬間に身を委ね】
アルクに手を引かれたまま彼の後ろをついて行く
(誰も私の事なんて知ろうともしない)
鼻歌まじりで歌うアルクは上機嫌のようで
凛の考えてる事さえ気にしてない
着いたのはホテル
室内、風呂場、ソファーどれをとっても上の中位の高価な所
「立ってないで入ったら?」
アルクに話しかけられるまで呆然としていた凛
ハッと気がつくとアルクが指さしている方向を確認して一言発して風呂場に向かった
一人ベッドに沈むアルク
「鏡に映った俺?」
凛と同じ考えを出したアルクはまさか、と半信半疑のまま適当にメニューを頼んでいた
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