恋愛の章

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『明日に咲く花』 あの日 キミから受け取った 最後のプレゼントは 心地よい春の今日 芽を出したよ あの日の言葉は 素敵だった だけど 僕たちは特別だった 暑い夏うだるように汗をかきかきながら僕はキミのプレゼントを世話している 途切れた言葉 引き返せない今 それでもあの日 僕たちは特別だった 木枯らしが僕の髪を揺らす キミからのプレゼントはこの季節に小さいな蕾を出したよ キミの真実を知ったのは あの日から ずっと後だった 何故だ 何故あの時… 一面、雪景色の冬 キミからのプレゼントは元気に無事だよ 冬に弱い僕よりも ずっと丈夫さ この花はなんだろう? 消えたキミの電話帳 番号もメルアドも 今は虚しいだけ キミは今 何をしているのかな? キミは嘘つきだ 可愛い花が咲き誇る スィートピーの花畑 キミと僕は再会した 白いワンピースの キミはあの日より少し痩せていた ありがとう キミにまた会えて嬉しいよ 『スィートピーの花言葉って知っている?』 それがあの日交わしたキミとの最後の言葉 『あぁ、知っているよ』 それが 僕たちの再会の言葉 かつてキミを奪った 世界は醜い だけど今だけは とても輝いて見えた
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