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「ちょっと、和也!!
入る時はノックぐらいしてよ!」
そんな私の声を気にもとめずに和也は窓際の勉強机のイスにどっかりと腰掛けた。
「お前ね~俺は年上、和也さんだろ!」
和也は大学二年生になる。
従兄弟といっても、家が近くて、兄弟みたいに育った。
和也のお父さん、つまり叔父さんが二年前に海外転勤になり、和也だけが日本に残ったせいで、夕飯はうちで食べている。
だからといってこんな風に突然部屋に入ってきて、和也さんと呼べなんて、失礼だわ!
きっと私がにらむと、ニヤニヤ笑いながら、
「で、なんでパンダなんだ??」
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