ある晴れた日に

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 引き出しから、無地の便箋と白い封筒と、シャープペンシルをを取りだし、机の上に置く。立って書くのは疲れるので、ふんわりとした感じが少し潰れてもいいので、椅子に座って書くことにした。  遺書を書くのなんて、当たり前だけど初めてだ。遺書の書き方なんて、よくわからないけどテレビで見たり、本で読んだりした遺書を真似て書けば、それなりのものにはなるだろう。 シャープペンシルをくるくるさせながら、少し考えて、遺書の定番らしい家族への感謝とこれまでの人生のこと、遺産の話を書くことにした。
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