序章

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ポクポクポク… 部屋中にほぼ定期的になる木魚の音とお坊さんがお経を読む声が響く。 「………」 俺は竹田聖也(タケダ セイヤ)極普通の高校に通う極普通の男の子だ。 「聖也君…」 親戚のおばさんが気の毒そうに話し掛けてきた。 俺は昨日、両親を交通事故で亡くしたのだ。 母さんが親父を会社へ迎えに行った帰りに飲酒運転の輸送トラックに突っ込まれたらしい。その時俺は友達の家に居たのだが警察から電話があって俺は病院に駆けつけた、だがその時には既に2人の身体は冷たかった。 あまりにも急すぎて泣く気すら起きない。
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