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宗谷が説明し終えると開口一番、学園長はこう言った。
学園長
「…うぅ~む。まぁ、なんというか……再会出来たのは、良かったんじゃないか?」
宗谷
「…まぁ、はい」
宗谷は第三者に今回の事を打ち明けられたおかげで、少し気持ちが和らいだようだ。
学園長
「だが……、百合ちゃんはこちら側の人間だ。…話を聞く限り、こうなる事は解っていたんじゃないかと思うな」
宗谷
「…それは、恋愛禁止法によって裁かれるという事ですか?」
学園長
「あぁ。だから…お前に『私の事は忘れて幸せになってほしい』と言ったんじゃないかな」
宗谷
「そう…かも、しれません」
学園長
「後悔は…していないんだな?」
宗谷
「…はい」
学園長の言葉に力強く頷いた。
その姿を見て、学園長は優しく微笑んでこう言った。
学園長
「ふふ。…頑張れ少年よ。諦めるのは、まだ早い」
そう言って学園長は帰っていった。
その時ちょうど授業終了のチャイムが鳴った。
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