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「あっ、いえ、大丈夫です。ごめんなさい、わたし大切な用事思い出しちゃって…。すぐに帰らなくちゃ。これ、コーヒーの…。失礼します」
鞄を手に取り、駆け出そうとしたところを彼の言葉が明香を引き止めた。
「今週の日曜日、良かったら10時にもう一度ここで逢おう。君とちゃんと話がしたいんだ。二時間待つ。もし、来てくれなかったら…、その時は今日の約束は無かったことにしよう」
テーブルの小銭を手に取ると、そっと明香に握らせた。
明香は一礼し、小銭を手に駆け出していた。
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