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「原田さんにだけ特別なんです。」
…なかった事にしたな。
チッ(呪)
「…なぜ、自分だけ?」
どうやら
目が良いらしいお兄さんは
少し上を見ながら
思い出すように話し出した。
「初めて会ったとき覚えてますか?」
「初めて?」
………たしか
お兄さんに会ったのは…
「百合華との交流食事会ですかね…」
「そう、正確です。」
お兄さんは楽しそうに
また話し出した。
「あなたは僕の所へ来るなり
"ナポリタン。ミートボール多めで。"と言ったんです。」
"メニュー目の前に出ていたのに
完全ムシで(笑)"
と 付け足すお兄さん。
たしかに
メニュー見たら
ナポリタンすらなかった気がする…。
でも私は悪くないぞ。
矢崎の野郎(←)が
"好きなもの頼んでね"って
言ったから。
……………フッ
私は悪くないぞ。(←2回目)
そのあと
お兄さんと年寄りがしそうな
世間話をして
昼休みが始まる前に
また理事長室へ行く事にした。
アホである両親に
冬祭りの報告をしなくては
ならないからだ。
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