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「同性の人だとは思えないよ。あの美しさは半端ないよね~! 尊敬するな~。私もあんな風になりたいな」
一度、表情が暗くなったが、すぐに明るい表情になった。
小夜子の表情が暗くなった時、澪も表情が暗くなったが、表情が明るくなった時も同じように明るくなった。
周りから見たらイチャイチャしているように見えるで、澪は男達から嫉妬の視線を浴びて、小夜子は女達から嫉妬の視線を浴びる。
そんな視線を浴びていたのだが、そんな事に疎い二人はただ喋り続ける。
嫉妬の視線を浴びさせても、無駄な事はクラスメイト達も分かってはいるが、そうでもしないと気持ちが爆発して、他の人を傷つけそうだからだ。
何て優しいクラスメイト達なのだろうかと思えるだろうが、小夜子と澪の事を信頼しているから。
だから、体育館裏に呼び出して虐めよう等の酷い目に合わせようとはしない。
もしこの中に二人の事を快く思わない人がいたら、二人は虐められているかもしれない。
「小夜子ならなれるさ、こんなに美しいんだから」
美しいという言葉を聞いて、小夜子は自分の妄想の世界に入っていく。
澪は、自分が何を言ったか気付くが手遅れ。
「美しいんだなんて~! もう澪ったら嬉しい事を言ってくれるじゃない」
妄想の世界に入りながら、澪の背中をバンバンと強く叩く。
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