―第一章―

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澪は、「美しいだなんて言わなきゃ良かった」、と思っていたら、彰が澪と小夜子の目の前に来ていて顔をニヤニヤしながら二人を見る。 彰に気付くが二人は気にせず喋り続ける。 そんな反応にイラついたのか、額がピクピクと動く。 「お前らな……イチャつくのはいいが。人の目を気にしろよな。めちゃっ目立ってるぞ……うん」 少しイラついている彰にそう言われ周りを見てみると、さっきまで嫉妬していたクラスメイト達が、澪と小夜子をニヤニヤしながら見ていた。 そんなクラスメイト達を見て、少々イチャイチャしているように見えないように心掛けるようにしようと思った二人。 「ちょっと喋り過ぎたみたいね。反省しなきゃ……ね」 舌をチロッと出してニコッと笑う。そんな小夜子に少しだけドキっとした澪。 「そ、そうだな。でも喋るのはいいと思うんだけどな。というより俺達がいつイチャついたんだ?」 そんな言葉にクラスメイトと彰と小夜子は、ガクっとした。やはり鈍感だな思ったクラスメイトと小夜子と彰であった。 「あ、そう言えば由宇はどうしたんだ? 姿が見えないけど」 彰が、二人に聞くが澪は分からないと言い、残りは小夜子だけになり、彰と澪は小夜子を見る。
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