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そんな少し暗い状態で、授業が全て終わり、放課後へと移る。
澪達は、帰る準備をして校舎を出て、校門に差し掛かった時だった。校門を出た所に赤色のスポーツカーが勢い良く止まったのだ。
そんなスポーツカーの登場に生徒達や澪達はは、驚いてしまった。
「まさか、このスポーツカーは……」
澪は、一回突然現れたスポーツカーに驚いてしまったが、誰が乗っているか分かっているようだ。
「いや、こんな所まで来るような人じゃない」
誰だが分かってはいるが、認めたくない。そう、認めたくないのだ、澪が言う人物が学校まで来るような人じゃないと。
「こんな所まで来るのが…私なのよ! 澪ちゃん」
スポーツカーから降りて、出てきたのはなんと……澪の姉の百合子だった。
「はぁ~! やっぱり姉貴だったか。そんなことより何で学校に来るんだ! 何か用か?」
何で学校まで来たのか聞いてみると、いつも笑顔でいる百合子が真剣な表情へと変わる。
真剣な表情が変わったという事は、とても大事な話なのであろう。
その大事な話は何なのか……澪が髪を左手でいじくりながら聞くと、返って来た答えは、
「今日、久しぶりに家族全員でレストランで食事しようだって、母さんが」
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