――第二話――

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「そうね、総裁の解散についてのニュースね」 さっきまでボケーッと見ていたのに、今の桜を見ると、さっきまで真剣にニュースを見ていたと思わせぶりだ。 だが、澪たちは見ていたので、バレバレなのだが。あえて、見なかったことにすることにした。 母親としての面子が立たないからだ。 「へぇー、そうなんですか。やっと解散か、長かったですね」 振ってきた内容に乗っかり、何事もなかったかのように振る舞う澪たち。 ツッコミたくて堪らない小夜子以外は。現に唇がプルプルとしていて、何か言いたげな様子になっている。 本当に言いたくて仕方ないのだが、隣には澪がいるのでいつもみたいに桜にツッコめない。 もし、何時もみたいにツッコめば澪に引かれるんじゃないかと考えていた。 悶々と想像している小夜子を無視し、澪と桜はのんびりと喋っていた。 「小夜子ちゃんは総裁の解散の後、誰が総理になると思う?」 このまま何事もなかったことになるはずだったが、ツッコまれることになる桜自身が、ツッコミのスイッチを入れてしまった。 「お母さん、寝転んでボケーッとテレビ見ていただけじゃない。ニュースも眺めてただけだし」 とうとうツッコんでしまった。そして小夜子は、ハッと気づき口元を押さえた。
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