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昔、洋服を着る人がまだ少ない時代。
屍堺村はありました。
『瑞紀。いぃ??私達は良い暮らしをしているのです。だから、不便な方々には幸せを別けて差し上げましょう』
屍堺村の上、さほど遠くない所に裕福に暮らす家がありました。そこに生まれ蝶よ花よと育てられた子供が暮らしていました。しかし、ひねくれるも無く素直で優しい子に成長していきました。
『はぃ。母様。』
時々この家にはこの家を必要とする貧しい人達がやってくる。そのたび、母親の由紀子は子の瑞紀と共に手を差し延べた。
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