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「ななちゃん、今日もよかったよ」
「僕も…‥」
中学は高校よりも規則が厳しいから、こんなこと、簡単にはできない。
それなりのリスクを負って行うこの行為は、まるで麻薬の様。
(高校になったら、もっと自由になるのかな)
弾む未来への期待。
“汚れた”体
と言われようが何だろうが、
快楽に勝るものは、中二の優の中にはなかった。
その次の年、
高瀬 翔の登場により、
その人気が揺らいで初めて、優は己の地位の危うさに気付き、
また、初めてある意味での恋をした。
「先輩、
貴方の言っていた通り
僕は貴方以上の遊び人みたいです。」
静かにそう言う優が見つめる先には、
翔がいた。
ここから全て、始まったのだ。
狂愛に近い、恐ろしい恋が。
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