109795人が本棚に入れています
本棚に追加
/680ページ
「まったく……こいつらは人間小っちぇーからな、まぁ許してやれよ」
静かになった通学路に、ギルの声が響いた。
いつも見下される側のカインにとって、ギルの発言は新鮮で、カインの心に爽やかな風が吹いたような感覚になる。
「ギル先輩……ありがとう……」
「ふっ……まぁ俺らはつまはじきもの同士だからな、仲良くしなきゃならねーだろ?本当は嫌だけどな」
ギルは笑顔でカインに嫌味を言うが、冗談だとわかっているカインは笑顔のままだった。
「まっ俺ら不良は不良らしく気ままにいこうぜ!暗い顔してねーでよ、なっ?」
カインは魔法の使えない不良品、ギルは素行不良といった具合である。
どちらとも次期当主として反対意見が多数にあった。
「不良か……ギル先輩ほど不良じゃないですけどね」
「ふん!俺は別に不良でいーし」![image=376742427.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/376742427.jpg?width=800&format=jpg)
![image=376742427.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/376742427.jpg?width=800&format=jpg)
最初のコメントを投稿しよう!