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「カイン様っ!!そのお怪我は!?」
「ああ、試合で負けちゃってな」
カインはフラウールを職員室に送り届けた後、転移魔法で自宅まで送ってもらった。
両肩はほぼ完治したが、ほかはまだ包帯を巻いている。
「…………誰だ、やったやつは……」
カインの状態を見るや否やカグヤはぶつぶつと呟く。
「……カイン様に傷を負わせたクソガキは……どこのどいつだ……」
「……カグヤ、いいから」
「見つけたらとっちめる……いいや、ぶちまわす……!!」
カグヤは物凄い小さい声だが、カインには聞こえるようだ。
「カグヤ!!」
カインが叫ぶとカグヤは正気に戻り、カインに顔を向ける。
「……はい」
いいや、戻っていないのかもしれない。
声は冷静だが、物凄く鼻息が荒い。
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