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この不治の病も、後何百年かしたらただの病になっているかもしれないね。
薬一つであっという間に治ってさ。
その時代に生まれたらきっと僕はもっともっと長生きできた。
……だけどね、僕は今生まれてこれて『よかった』、と思うよ。
だって、隣りには君が居てくれるんだもん。
最後の最後まで僕の側にいてくれて、ありがとう。
だから
「泣かないで、秀吉」
もし神様がいて、『秀吉のいる一日』と『秀吉のいない一週間』のどちらかをくれるといったら僕は迷わず『秀吉のいる一日』を選ぶよ。
それぐらい、僕は君といられて幸せだったんだ。
「天下統一おめでとう。先に向こう行ってるね。君は後からゆっくり来てくれ」
急いで来たらぶん殴ってやるからね。
ああ、君の顔が見えなくなってきた。
「秀吉、ありがとう」
君に会えて、僕は幸せだったんだ。
end
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