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ジルバの体から放たれる殺気だったオーラに怯む事なく、ゼウスはその目線を逸らさなかった。 「DEADorALIVE創始者の血を色濃く受け継いでいた男………ジャンを知らない者は居ませんよ……… 」 まだ何か言い足りない事があるのか、ゼウスは口ごもり、にやりと不敵な笑みを見せた。 そんなゼウスの態度を目の当たりにしたジルバは、沸々と込み上げる怒りに今にも血管がはち切れそうな額から汗を数適落とすと、先程より一段と低い声でゼウスに迫った。 「なにがおかしい………!」 ゼウスはまるで怒りで震えるジルバを哀れむかの様な瞳で見つめていた。 「しかし、10年前………ジャンは突然姿を消した…………ある出来事を最後に……」 ゼウスの放った言葉は空間内を凍える程の冷たい空気に変えた。 冷たい空気が張り巡らされたと同時に、ジルバも先程の怒りに震える表情から一変、唖然とした顔を見せた。 ジルバの脳内は予想すらされていなかった言葉を聞いた事で、一時的なパニックを引き起こしていた。 二人はまるで無言の探り合いをするかの様にお互いの視線だけは逸らさず、しばしの沈黙が続いた。 ジルバは自分自身の高ぶる気持ちを抑える為、この緊張感に包まれた空気を打開する為にも、自らその口火を切った。 「いっ………」 「ジャンが最期にあの異端なる能力を託した………運命の子供………貴方ならご存知ですよね? ……あの時、あそこに居たジルバ……貴方なら!」
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