2章

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『さすが武士は違うねえ。』 ごねた敦志に永斗がかけた言葉通り、彼は武士だった。 そう、    ・・・ ――…だったのだ……。 『徒士(カチ)』という身分をご存知だろうか? 戦では主君の前駆をなし、平時は城の護衛に従事。 禄は七十俵高五人扶持。 言い換えれば『下級武士』ではあるものの、農工商を下におく…… ………れっきとした『武士』だ。 彼の家は、それであった。 .
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