4章

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「敦志はマサと会った事なかったっけかな?」 「あ、……はい」 口論を始めた永斗とマサという男の間に立っていた柊之が、ふと敦志に気付いて話しかけてくる。 「おいお前らうるさいぞ。永斗もきちんと説明してやれ」 「げ、めんどくせ。マサさんよろしくな」 急に話をふられ、軽く苛立ちを覚えるマサだったが、実のところ三人の会話は隣の部屋で聞いていたし、話の全貌が掴めているのも確かだった。 「二人とも外してくれや」 「よっしゃ!永斗、裏行くぞ。俺の仕事も手伝ってもらうとするか」 「いや、おっちゃん俺のもって……。俺のは手伝ってくれたことねーじゃん!」 「やいのやいの言わず着いてくりゃ良いんだっつの」 「んな、横柄なー!!」 ぎゃんぎゃん喚く声が聞こえていたが、それも遠くへ消えていった。 「厄介払いが出来たな。ったく、うるせーうるせー」 「そ、そうですね……」 まったく知らない(しかも怖そうな)人に、どう答えて良いのか分からず、居心地が悪くなる。 「んなかしこまるなって。ちと話があるだけだからな」 .
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