4章

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「お前も武家のもんなら分かるやろ?」 そう、次男坊は出世が望めない。 無論、次男坊に限らず三男、四男もであるが。 「お家継ぐんは兄貴やて決まっとったし、俺らは養子に入るだけ」 自分のとこよりも格上の家に入る事は、ごく稀であった。 「ま、こっちも気負いなしにあれこれやんちゃ出来るわな」 というわけでこの性格だ。 ならず者とつるみ、足を突っ込み、挙げ句の果てに非人手下。 「まあ実際、こっちの生活の方が楽しゅうてしゃあないしな」 「……はあ………」 そう、考えれるマサが羨ましかった。 「で、永斗の奴が何でお前をここに連れて来たか分かるか?」 「出自が似てるから?」 「そうやない」 はあ、とため息をついて、マサは腕を組む。 「同心に金もらえねえ、血は駄目だと言う。けどな、お前にも出来る、つか俺らにしか出来へんれっきとした仕事があんねや」 訝しげに眉をひそめると、彼は口角を上げて笑う。 「ここじゃ、脇差しすら禁止されとるけど、俺らはあるもんを握ったことがある。おまけに鍛錬も受けている」 「――…刀……っ!」 「せや。市中警護って知っとるか?」 .
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