まるばつクイズ

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安田さんは今まで半笑いを浮かべながら鈴木の話を聞いていたが、サバイバルゲームなどと言う単語を聞いた途端アホらし…と言い鈴木の話の切れ目を狙って鈴木に大きな声で文句をつけ始めた。 『お~いえぇスーツ着た兄ちゃん。いくらなんでも無茶苦茶やで。1週間も突然空けたり出来ひんし、そもそも何でわしらがそんなゲームして人様を殺さなあかんねんな。だいたい…』 パンッー。 花火の様な乾いた音と共に、安田さんの声が…消えた。 右肩に何か温かい液体がかかった感触があったので恐る恐るその部分に触れると、途端に手が真っ赤になった。 『ヒッ…』 僕は腰が抜けてしまいその場に座りこんだ。 そのせいで倒れている安田さんが嫌でも目に入ってきた。 安田さんは頭を撃ち抜かれ即死しているようだった。 おびただしい血が安田さんを中心に広がり、血で赤く染まったハッカ飴がコロコロ…と血だまりの中を転がっている。 目はカッと見開いたまま、最後まで自分がどんな目にあったかわかっていないようだった。
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