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シン――…
静まる教室。
沈黙を破ったのは一人の男子。
「まーた、美袋かよ…」
「ご、ごめんなさっ…」
どうやらこの騒ぎに押されてしまったらしい。
「…また?」
「羽倉さんは知らないだろうけど、あの子よく転ぶの。」
「だからほっといてもだい…」
ひそひそ何か言ってくる女の子を無視し、レイドは立ち上がった。
「羽倉さん…?」
無言のレイドに圧されてか、人込みの間に道が出来る。
「大丈夫?美袋さん。」
レイドが手を差し出す。
「えっ…」
しかし優花は…
「あ、あの…大丈夫、です…」
そう言って逃げるように廊下へ出ていってしまった。
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