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「博士!俺に初仕事来たって本当か?」
ドタドタと走ってくる少年が一人。
どこからどうみても普通の少年なのだが、彼はアンドロイドである。
「あ、あぁ…一応、本当だょ。」
アンドロイドの少年に博士と呼ばれた彼、彼は世界最年少の博士で、世間には変わり者の天才少年と騒がれている。
「…一応?一応ってなにさ。」
「えっと…そのぉ、ねっ!買い物行ってきてよ!」
「意味わかんねーι」
どうやら博士は何かを隠そうとしているようである。
「だいたいサーラ、僕の事はアルって呼んでよ。博士って、なんかよそよそしくてヤダ。」
「お言葉ですが、博士、そうおっしゃるのでしたら俺の事はレイドと呼んで下さいませんかねぇ?」
睨み合う二人。
仲が悪く見えるかも知れないが、これが二人のコミュニケーションである。
「わかったよ、レイド。」
「全く、何でサーラに執着するのかねぇ。」
「それはサ…レイドだって!」
「他のアンドロイドは皆自分のマスターの事、博士って呼んでんじゃねーか。」
「他は他、僕らは僕ら、だよ。」
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