■ 夢の中で ■

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阿木人が不安そうに少年をさする。彼は意識を失ったまま、動かない。 「家の前だしな……」  ――世界は、違う―― 「シア、手伝ってくれ」 「嫌よ!汚いもの」  ――同じ人、同じ街―― シアはゼリーを食べ始める。 「食べるなら、家の中で食べなさい」 阿木人が説教を始めようとしながら、彼を運び出す。  ――すべて同じなのに―― 「阿木人、冷蔵庫にゼリーある?」 「家計を火の車にしすぎだっ!ちっとは考えろっ!?」  ――異なる世界――  
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