同居

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「和広っ!」 悠に呼ばれ振り向いた相手に港は驚きを隠せなかった。 それもそのはず。 和広は副会長らしくない見た目をしているのだ。 染めた髪、小さい顔、整った顔立ち、白い肌、着崩された制服、開いたボタン、そしてピアス。 副会長と言えば黒髪だろうが、和広は不良に近い恰好をしている。 「理事長に会いたい?」 「あぁ、至急な。」 「ち…、仕方ねぇなぁ、ついてこいよ。」 「ありがとう和広」 歩き出した和広についていくと、保健室に着いた。 理事長室にいないと思ったら、ベットで寝ていた。 男前で大人な理事長なのに、その寝顔はあどけないものだった。 「理事長、起きてください。」 和広の呼びかけをそいつは無視をした。 「理事長。」と何度も揺らしても起きなかった。 痺れをきらした和広は一言。 「龍、起きて。」 と言った。
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