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俺たちの学校には親睦会なる、一年生遠足がある。
もちろん俺、港も参加をしなければならない。
それは問題ない、が。
友達がまだ出来ていないのだ。
「守山ー、一人か?
こいつらと一緒でもいいか?」
そう言って担任は二人の生徒を連れて来た。
かわいらしい男の子が先に声をかけてきた。
「はじめまして、瀬戸 律(せと りつ)です。
港くん、よろしくね。」
ひとりの生徒は黒髪、グレーの大きな瞳、男にしては小さめな掌、制服を着崩すこともせず、真面目で優しそうな印象を与える。
実際優しい声をしている。
もう一人は明るい髪色だった。
ピアスを三個…右にひとつ、左にふたつ付けている。
切れ長で、けれど大きめの瞳は近寄りがたい印象を打ち消す。
綺麗でカッコイイ印象、だが背が低い。
「春日井 隼人(かすがい はやと)。仲良くしよーぜ。」
割と低めの声だった。
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