302人が本棚に入れています
本棚に追加
「………ねぇ、慧。」
「ん?」
「なんでサッカーやろうと思ったの?」
一度聞いてみたかったので聞いてみたことがある。
そうしたらこう答えられた。
「父さんが高校のサッカー部の顧問しててさ、
サッカーはよく見に行ったんだ。
あと姉さんがいるんだ、俺。
姉さんいま中一でサッカー部のマネージャーなんだ。
姉さんについてって試合みたんだけど、
その学校強くてさ、
それで…」
慧の家族はサッカー一家だった。
プロはいないが、みんなサッカー大好きだった。
お母さんもサッカーが好きで、
幸せそうだった。
それから俺は部活に明け暮れた。
兄貴のおかげか先輩たちにはかわいがってもらい、
毎日部活三昧だった。
慧と一緒だし、
本当に幸せそのものだった。
最初のコメントを投稿しよう!