その男所有物、触れるべからず

運命

支えたいとか、守りたいとか、
いろいろな感情が心を巡った。

不謹慎かもしれない。
けどここで自分の感情を自覚した。

――――…慧が、すきだ。

本当はとっくの昔に好きになっていたかもしれない。
今までかけらも気づかなかった。

守りたい、支えたい、触れたい、
抱きしめたい、求められたい。

全ての感情を自覚して、
澪さんと、おじさんに誓った。

俺が慧を支える。守る。
俺が誰よりも慧をこの世に縛り付ける。
生かし続ける。

だから慧を俺にください。
そして安らかに眠ってください。

葬式での誓い。
強い、誓い。
一生の誓い。