story 1:痛み

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「連れ去って!」   助けられたのは、 僕のはずなのに…   どうしてだろう?   そばにいなきゃ 貴女が 壊れてしまいそうだったんだ。   ―この気持ちは、 なんて名前なんだろう?―   ――――――――― 「セイ、どうした?顔が赤いぞ」   あれから一年が経った。 彼女…藤本 真佐子の住む日本に連れ去られ、 今は一緒に暮らしている。   「なっ何でもない」   友が与えてくれた名を 再び誰かが呼ぶなんて、 思っても見なかった。   僕は向かい合って 食事をとっている真佐子に 笑顔で答えた。   静かな決意を秘めて… ―今度こそ失わない。  大切な 僕の“存在理由”――。         【story 1:痛み END】
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