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「連れ去って!」
助けられたのは、
僕のはずなのに…
どうしてだろう?
そばにいなきゃ
貴女が
壊れてしまいそうだったんだ。
―この気持ちは、
なんて名前なんだろう?―
―――――――――
「セイ、どうした?顔が赤いぞ」
あれから一年が経った。
彼女…藤本 真佐子の住む日本に連れ去られ、
今は一緒に暮らしている。
「なっ何でもない」
友が与えてくれた名を
再び誰かが呼ぶなんて、
思っても見なかった。
僕は向かい合って
食事をとっている真佐子に
笑顔で答えた。
静かな決意を秘めて…
―今度こそ失わない。
大切な
僕の“存在理由”――。
【story 1:痛み END】
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