CASE 1

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  そうか。そんなことが…   さあ、どうする?   結菜に内緒で母親に話すのは簡単だ。   だけど…それで解決になるか?       「結菜、そのお話…ママにちゃんと聞いてみてもいい?佐和ちゃんがママにお話してもいいかなぁ?」 私は直接結菜に打診した。   結菜は考えている。     「ママ…今よりもっと結菜のこと嫌いにならないかなぁ?」   「ならないよ!それに今だって、結菜のこと嫌いなんかじゃないと思う!それもちゃんと聞くから」     「わかった。いいよ、お話しても」 結菜は承諾した。     「結菜…小さいのに…自分よりママのこと考えて…苦しかったね。1人で悩んでたんだね」 思わず口から出てきたら…   結菜が泣いた。     子供なのに… しゃくりあげもせず 声も出さぬように我慢し 口をへの字に固く結び   大粒の涙だけこぼした。     事は違えど、自分が子供の時や…なんとなく裕貴を亡くした時の頃と重なって、とても痛々しかった。   私は結菜を強く抱きしめた。  
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