CASE 1

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  結菜は大人しく、聞き分けのいい、手のかからないといった印象の女の子だ。     私は時折子供達の様子を見ながら、栄養士の作ったレシピに沿って夕食の支度に取りかかる。     途中、子供の絵を見に行くと、大体の子が母親を描き終え、傍らに自分の絵を描きはじめている。   結菜も黒いクレヨンで顔の輪郭を描き、目を描いている最中だった。     私は再び料理をしに戻る。     そしてしばらくした時…   「なんで黒いのー!?」 「変なのー!」 「おかしいよ!!」   子供達が突如騒ぎ出した。     急いで駆けつけてみると…   私は一瞬固まった。     なん…で?  
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