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「案外短絡的だな緋鬼。あんな人数の敵に突っ込もうとするとは。」
ははは、とチグマが笑った。
「うるせぇよ。
それより、なんで来た。こんなことしたらお前らやばいんじゃねぇのか?」
走りながら緋鬼は尋ねる。
「いいんだよ。な!父さん!」
チトセは楽しそうだ。
「あぁ。気にするな。俺は牙が嫌いだ。だからお前を助ける。それだけだからな。」
「…そうか。」
あちこちで騒がしい足音と怒声が聞こえる。
俺達は顔を見合せて近くの建物へ入った。
「探せ!!茶髪に赤目の小僧だっ!!!
見つけなかったらお前らを代わりとして脳ミソ破壊してやるからな!!
いいか、お前らの命はあの小僧を捕らえられるかで決まる。
命懸けて見つけ出せッ!!!」
拡声器を通ったサツキの怒声が街中に響く。
こちらに分の悪いことに、更に言った。
「戦の街に滞在中の皆さん。今街が騒がしくて申し訳ない。
突然だが、
茶髪に赤目の赤い衣で腕に刺青をした子供を捕らえた者に賞金をやる!!
額は…1000万だ。
殺した場合、そいつも殺す。あくまでも捕らえろ。
協力者がいた場合、殺していい。
もう一度言う。
茶髪赤目の小僧を捕らえた者には賞金一千万だ!!!」
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