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――――――
一体どれくらい寝てただろう。
恐らく、あいつが持ってたのは睡眠針だ。しかもかなり強力で、扱い慣れてる。
目を開けると、あまりの眩しさに目眩がした。でも今は我慢してすぐに目をならす。
ルリアの家じゃない。あいつ、ルイガの家だろうか。
俺がいるのは、金と白で統一された部屋。
並んだ調度品はどれも高級品だ。だが俺からすれば趣味が悪い。
「ここは、どこだ?」
思わず口にでる。
俺は天蓋がついたダブルベッドの上にいた。無駄に派手な、悪趣味(オレからすれば)なやつだ。
降りようと体を動かした時に、あることに気づいた。
手錠で繋がれている。
右手首がベッドに繋がれ、ろくに動けない。直ぐ様、手錠を壊そうとしたり手が千切れそうなくらい引っ張ってみたが駄目だった。
なんだか分からないが、やばい。
脇に差していた黒羽も、首からさげたペンダントも無くなっていた。
いや、それ以前に…………
緋鬼に戦慄が走る。
俺の服が違う!!!
意識のない自分が誰かに着替えさせられてるとこを想像した時、ドアが開いた…。
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