奇妙で不思議な少女

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「あ…あのぅ…」 か細い声で琉奈が何かを尋ねてくる。 「あら琉奈ちゃんどうしたの?」 俺の時とは打って変わって、優しい口調で聞き返すA。 すると琉奈はAに近づき何かを耳元で言っている。 「わかったわ! じゃあこっちにきて。」 何の話しだったんだろう。 聞こうと思ってAの方へ行くと、スゴい殺気でこっちを見てきた。 「きたら殺るよ…?」 目がマジだ… 俺は蛇に睨まれた蛙のようにその場から動くことができなかった。 あとからわかったんだがどうやらトイレだったらしい。 あの時、好奇心でついて行かなくて本当によかった。 「これからお世話になる琉奈と申します。 どうぞよろしくお願いいたします。」 晩飯の時間、家族全員の前で挨拶をする琉奈。 ちなみにうちには俺とお袋以外は親父と妹と祖父がいる。 みんなは拍手をし、変なオヒメサマを暖かく迎え入れる。 なんかうちの家族って単純だなぁ…
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