奇妙で不思議な少女

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食事の後は買い物再開。 今度は食品売り場だ。 相変わらず琉奈の質問は続いていたが、あまり苦にはならなかった。 「今日の晩御飯は何にしようかねぇ~」 「カレーがいい!」 「かれえ?太陽殿!かれえとはなんぞや?」 まあこんな調子。 俺もタイムスリップして平安に行ったら、こういう風に琉奈に質問攻めなのだろうか…? でも一応日本史と古典を勉強したし、なんとかなるかな? 食品も買い終え、あとは帰るだけとなった。 ここまでの交通手段は車のためとりあえず駐車場までこの荷物を運べば任務完了。 しかしそこまで甘くなかった。 荷物が怪物的に重い。 フラフラと3人の後に付いて行くがどうしても遅れてしまう。 「お兄ちゃん。ちょっと持とうか?」 優しい声をかけてくれたのは意外にも沙耶だった。 「ありがとうな。」 軽めのものを少し持たせお礼を言う。 すると沙耶は顔を赤らめプイッと別の方向を向いてしまった。 「べ…別にお兄ちゃんのためにしてるんじゃないからね!」 見事なツンデレ。 もし妹じゃなかったら、抱きしめているところだぜ。 んっ?変態? 何それ?食えんの?
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