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「で、俺にどうしろと?」
「それはもちろん決まっておろう。
前世で叶わなかった願い、我を娶って欲しいのじゃ!」
そんなムチャクチャな…
ある意味政略結婚よりひでぇ…
まあこんな可愛い子と嫌じゃないけど年齢が年齢だし…
そういえば…
「琉奈さんの年はいくつなの?」
「琉奈さんだなんて…琉奈と呼び捨てで構わぬよ。
で、我の年か?
確か17じゃったと思うが…」
17か…じゃあ同い年だな。
見た感じ少し幼く見えたんだが、まあそんなもんだろう。
「でどうなんじゃ?
娶ってくれるのか?」
「スマン…今はまだ無理だ。」
「ガーン…フラれた…
一度は愛し合った相手なのに…」
琉奈はムンクの叫びのように頬に手をあてて驚愕している。
「まだあんまり琉奈のこと知らないのに、いきなりそんなことは困る。
少しずつ距離を縮めていった方がよくないか?
もしかしたら琉奈の恋人と性格とか違うかもしれないしさ。」
すると琉奈は顎の下を指で支える、いわゆる考えてますポーズをとった。
しばらくしてそれを外すと真っ直ぐ俺を見てきた。
「それもそうじゃな。
ではもう少し待つとしよう!
というかなんだかんだでまだ汝の名前すら聞いていなかったな。」
琉奈と俺は顔を見合わせると腹の底から笑ってしまった。
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