奇妙で不思議な少女

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「俺の名前は塚原 太陽。 親が首飾り見てまんま付けたんだけどな。」 頬をポリポリかきながら理由を話す。 それにしてもうちの親は適当だな。 「よい名前ではないか! ありきたりな作蔵や吾助よりよいと思うぞ!」 なんか時代がズレてる。 今時そんな名前の人聞いたことない。 「そういえば前世の俺ってどんなんだったの?」 ちょっと気になったから聞いてみる。 「それはそれは魅力的な殿方じゃったよ…」 ポッと顔を紅くして物思いにふけっている琉奈。 昔のことでも思い出しているんだろうか? 「あと名前とか職業とは何だったの?」 すると琉奈は我に返って説明してくれた。 口元に流れていた一筋の涎は気にしないでおこう。 「名前は吾助といい、農業をしておった。」 「農業かよ!」 商人とか漁師とかにちょっと期待してたのに、結局農民とか凹むわ… つか名前はさっきありきたりとか言ってたやつじゃん… 「作ってくれた野菜がとても美味での、よくもらったものじゃ。 そして夜に吾助のことを思い出し、その野菜を使って何回もイッたもの…」 きっと料理のことだよね? 前世の俺が好きになった人なんだから変態じゃないよね?
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