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『以上を持ちまして、入学式を終了します。
入学者は先生の誘導を下に学生寮に移動して下さい。』
長々しかった入学式が終わり、俺は凝った首をコキコキと鳴らす。
やっと…終わった…
ただ、学園長の長話を立ちながら聞いて疲れただけだ…
半分も聞いて無かったけど。
「おい!?そこの!!早く来い!!」
俺が固まった体を解している間に列が動き出して、俺の所で列がつっかえていた。
それで、筋肉達磨と言うべき体型の先生が俺を大声で言う。
五月蝿い…疲れてんだから大声で話掛けんなよ…
俺は面倒臭いと思いながら先生の下に移動した。
「随分な態度だな…お前、名前は?」
先生の気分を害したのか、不機嫌そうに名前を尋ねてきた。
初日で目を付けられるのか…他の生徒も俺を凝視している…目立ちたくないのに…
でも、名前を言わなきゃもっと五月蝿くなるな…
「…ヴァンドルルーツ・クラストフ…」
「ヴァンドルルーツか…覚えておこう。
お前達!学生寮に案内するから付いて来い!!」
先生はそう言うと先に講堂を堂々とした態度で歩いて行った。
生徒達はそれに従って黙って付いて行く。
俺もさっさと行くか…
俺もそれに紛れて足を進める。
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