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とはいえ、そんな変態先生にも利点はある。
何より変態とはいえ、明治時代の文豪なのだ。変態とはいえ。
そして、僕は携帯小説家。
今は100位だが、いずれは1位。そして、書籍化を目指す僕としては、正に偉大なる師匠を得たに等しい。
実は、密かに偉大な小説家になる事を見越して僕にとりついたのではないかとか……
「ない」
「いや。あの、先生、人の心を勝手に読まないで……」
「いや。ごめん。でも、まじないから。
あたい、そういう目であんたの事見た事ないっていうかマジ無理」
何だか好きだった女の子に告白したら、断ると見せかけてここぞとばかりにボロカス言うみたいな事になっている。
思わず、あれ?何か告白したっけ?
と思ってしまった。
「じゃあ、僕の作品は読んでくれたんですか?」
「あれは駄目じゃな」
な、なんだと!?あのモバゲー恋愛カテゴリ100位の、恋愛カテゴリ100位の僕の作品を駄目の二言で切り捨てるだと!?
「一体!!一体何がいけないんですか!!」
僕のカテゴリ100位の作品の一体何がいけないというのか!?
「猫耳女子高生が出てこない」
「…………」
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