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「……この距離で聞き間違いはあり得ないと思いますけど、一応もう一回聞いて良いですか?」
「じゃから、猫耳女子高生が……「いえ。そこまでで結構です」
やはり聞き間違いではなかった。
「何でパティシエとお嬢様の恋に猫耳女子高生が出てくるんですか!!」
「そんなもん、お嬢様が猫耳女子校生じゃからに決まってるじゃろ!!」
「お嬢様は女子大生なんですけど!?」
「そこは、女子高生に変えないとさぁ。
わかってる?モバゲーよ、モ・バ・ゲー?
あるいは、エブリスタよ?エブリスタ?
猫耳女子校生くらいのインパクトないとさぁ・・・・・・正直、きついよねぇ。これ」
「何で急に辛口サークルのレビューみたいな意見を!?
先生本当に明治の文豪ですか!?
ていうか、だったら、猫耳いらないでしょ!!」
先生の顔がむかつく位にがっかりした物を見る目つきになる。
むかつくくらいに。
「はぁぁぁぁ。まじないわぁぁぁ。
猫耳の良さわからないとかさぁ。
まじ漱石がっかり。略して漱石がっかり」
「いや。漱石がっかりって、全然略してないですし、先生の作品にも猫耳女子校生とか出てこないじゃないですか」
「何言ってんの?わがはいは猫であるって、あれ最初は、主人公猫耳女子高生じゃったんじゃよ?」
「嘘でしょ!?」
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