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🌷希唯→
光とバチバチと不快な音を出して、ブランコの下に落ちた御札を蜜柑がウキウキした顔で取り上げる。
「…………えっ、なんだこりゃ」
蜜柑は目を見開き、その御札を華月に差し出した。
その御札をパッと見ると、焦げていること以外は特に変わったことは無いように見えた。
「よく見てみて」
?を思い浮かべながら、華月は、目を凝らして見てみる。
ヒナタ
焦げた御札をよくみると、黒く光っているところがあり、それがヒナタと読めた。
「すごいね、ヒナタって出てきたよ。何でだろう」
蜜柑は、顔を輝かせながら御札とブランコをキョロキョロ見る。
「だからね、にぎみたまが、ぎゃ~~~、あやしものが、云々だから、御札がバチバチするんだよ」
桃歌は笑顔で再び説明になってない説明をした。
「世の中には、まだ科学では解明されない不思議なことばかりあるんだよ」
宅間が笑顔を浮かべて再び先ほど述べた言葉を言う。
「えぇ、教えてよ~」
蜜柑は、とても知りたそうに宅間を見つめる。
そんなやりとりを三人がしている中、華月は少し考えていた。
そういえば、さっき見た時も確かブランコは揺れていた。誰かが乗った後かもしれないけど。
しかし、日本家屋で御札を貼って、桃歌がブランコに御札を投げるときまではブランコが静止する時間はあったはずなのに、揺れていた。
まさかとは思いながら、華月は今も揺れているブランコを眺めていた。
「もしかして、華月少し解ったりした」
派手な頭が華月の顔を覗きこむ。
「えぇ、華月わかったの?教えてよ~」
蜜柑は自分だけが理解していないことが少し悔しいようだ。
「ブランコに乗っているのは誰?」
華月はブランコを見ながら言葉を発した。
すると、ブランコは少しずつ振り幅が狭くなってゆき、ゆっくりと止まった。
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