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🌷希唯→
女の手にしては、とても大きく、ゴツいドクロの指輪、爪には黒いマニキュアが塗ってある。
手からして、その人物の派手さが伺える。
華月は、驚きながらも手の主を確かめてみた。
そこには、華月よりも頭一個分は背の高い女がいた。
その背の高さでも、十分目立っているのに、
彼女の格好は黒い派手なドクロがプリントされているTシャツに赤いチェックのボンテージパンツという如何にもロック大好きですという格好だった。
また驚いたことに彼女の髪の毛は、かき氷のブルーハワイのように鮮やかな青い色に染められていて、てっぺんの髪の毛が短くツンツン立っていた。
確実に華月の知っている人物ではない。
「え? すみません。私、人違いじゃないですか? 」
華月は、彼女に言った。
彼女には華月の声が聞こえなかったのか、華月の手を引っ張り、人込みを掻き分けてどんどん進んでいく。
「ちょっとすみません! きっと人違いですよ! 」
華月は少々焦りながら彼女にもう一度言った。
「はあ、やっと着いた」
華月は、目の前の光景に驚いた。
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