さくら

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サクラの木が   ピンク色に染まる。   その下を   今は   私一人で歩いてる。   もう   何度目だろうか   何度   春が来たのだろう。   あなたの手を離してから   何度   満開に咲く桜を見て来ただろう。   あの頃の   二人   手を繋いで見ていた   綺麗な桜と同じはずなのに   今は   どこか寂しく   風に舞う花びらが   胸を熱くする   そばにいる   ただそれだけで   良かったのに   欲張りな自分が嫌になる。 もしも   今会えたなら   もう一度   本当の気持ちを伝えたい   「あなたが居なきゃ   だめなんだ」って   意地とか   見栄なんて   関係ない   そんなものより   ただ…   ただ、ただあなたを望む。     今   私の目の前にある   サクラは   欲張りな私の心を   優しく   しっかりと   変えてくれる   今なら言える   「あなただけ」だと…
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